地震PML(じしんPML)とは、地震による予想最大損失額(Probability of Maximum Loss)のこと。
定義は、建物の使用期間中で予想される最大規模の地震(再現期間475年相当=50年間で10%を超える確率)に対して予想される最大の物的損失額(90%非超過確率といいます)の、再調達費に対する割合をいう。
現時点で新築すると100億円かかる建物があったと仮定すると、その建物の存在する地点に対して予想される最大規模の地震が起きたときにその建物の補修に必要な費用が最大10億円かかると予想されるときには、その建物の地震PMLは10%(最大損失額10億円÷100億円)となる。
建築物の築年、構造、用途を設計図書と実地調査により調べ、また過去起きた地震の震度、震源の深さ、地盤、断層の位置を調査した上で独自の計算方法に基づき算出する。不動産購入に必須な調査とされることもあることから、ゼネコンや大手設計事務所が数十万円〜数百万円で行うことが多い。 一方で、GIS技術の進歩により、簡易ではあるものの地図上で場所を指定し、簡単な建物属性を入力するだけで即座に地震PML値の算定を行い、レポートまで作成してくれるWebサービスまである(株式会社マザーズDDのDue Diligence Data Bank)。費用は6,000円となっている。